2011年12月18日日曜日

カードゲーム ASCENSION で遊ぶ

カードバトル ゲームを遊んだことはあるでしょうか。一般のひとには遊戯王カードがピンとくるかもしれません。テレビでも評判になり、子供達の間でカード集めが過熱し、社会問題になったこともあります。
世界的にはMagic:The Gatheringが有名です。ファンタジーの世界を題材に、カード毎に様々な特徴が設定され、複雑な戦略を実現できることが大きな魅力です。各カードには美しいイラストが描かれ、コレクション性も高いのです。新しい機能とイラストを持ったカードは、続々と発売され購買意欲をそそります。マーケットとしては非常に優秀です。強くなるために、新しいカードが欲しくなり、あるいは全てのカードをコレクションしたくて、他人に自慢したくて、カードを買い続けるのですから。誰かが、お金を刷っているようだと言っていました。笑いが止まらないでしょう。
カードゲームファン、ボードゲームファンは世の中に様々な同好会があるようですが、OJISAMAな私としては、今更そのようなコミュニティに参加し、恥を晒すこともできず、密かに iPhoneゲームで本格的なカードバトルゲームが出ないか狙っていました。いくつかのカードゲームが発売されましたが、イマイチなものばかり。そして、やっと見つけました。それが数日前に購入した ASCENSION (アセンション)です。

デッキビルド型カードゲーム
アセンションは、デッキビルド型カードゲームに分類されます。カードゲームは、相手のカードが演じるファンタジー世界のクリーチャーを倒す対戦型が主流ですが、最近は新しいタイプのカードゲームも人気があるそうです。デッキビルド型は、自分のデッキ(カードの束)を充実させていくことを目的とするそうです。最初は、よく理解できませんでした。アメリカ生まれのゲームなので、解説は英語、チュートリアルも英語。英語そのものは決して難しくないのですが、ゲームの目的やコンセプトが初めてなので、解釈に困りました。AppStoreでの評価点は良いし、評判もよい、値段も手頃、そして何よりカードのイラストが本格的でかっこ良いので、絶対に面白いはずだと確信し、久しぶりに1日かけて、マニュアルから、しっかりと読んで進めてみました。
結論です。とても面白い。1回のプレイ時間は10分から15分ぐらい。サクサクと進むし、カードゲームに特有のコンボも、気持ちが良い。すこしでも、面白さをわかってもらおうと誌上プレイでゲームの雰囲気を再現してみます。

神殺しの年代記 CHRONICLE of the GOD SLAYER
平和だったヴィジル(世界)に、危機が迫っています。堕落した神サマエルの封印が解け、眷族であるモンスターたちが出没するようになりました。プレイヤーは、英雄(ヒーロー)達を招聘し、魔導器(コンストラクト)で武装した軍団をつくりあげ、名誉(オナー)を獲得し、神を殺す者( God Slayer)とならねばなりません。
誰が世界を救うのか。ライバル達も名乗りを上げました。封印の解けたヴィジルの街は、愚かにも封印を解いてしまったカルティスト達や、数千年の昔サマエルを封印した4柱神に祈りを捧げる神秘主義者達、一旗揚げようとする傭兵達で溢れています。サマエルと敵対する4柱神のしもべ達(ライトンド、ヴォイド、メカーナ、ライフバウンドの各神派閥)もヒッソリと出番を待っています。ささやかなルーン(神秘の通貨?)とパワー(攻撃力)、8人(枚)の徒弟と2名の衛兵を従え、プレイヤーの神殺しへの旅が始まりました。

Snap Dragon 
最初のターンで、徒弟5枚が出てルーン5個を手に入れました。ルーン5個を使い、ライフバウンドのスナップドラゴン(コンストラクト扱い)を手に入れ、ターン終了です。その後、数ターンでスナップ・ドラゴンは陣営に装備することができました。


Samael's Trickster
数ヶ月(数ターン)が過ぎました。サマエルの道化師(Samael's Trickster パワー3)が襲ってきました。傭兵(パワー2)と衛兵(パワー1)で撃退し、名誉1とルーン1を獲得します。撃退したモンスターは虚無のなかに流され、二度と戻ることはありません。道具として装備しているスナップ・ドラゴンは毎回ルーン1個を生み出してくれます。神秘主義者が提供するルーン2個、機械仕掛けの僧侶 Reactor Monkが提供するルーン2個を使い、計6個のルーンで「無双のオジア Oziah the Peerless」と契約しました。パワー6以下のモンスターを一刀の下に殺すオジアは、いつか契約を果たすことを誓い、別れていきます。(自分の山札に置かれます)
Oziah the Peelless (これが今一番好きなカード)
さらに数十ヶ月(ターン)が過ぎます。ルーンを与え、この世のモノとは思えぬ者達と契約を交わし、モンスターを倒し、名誉を得て、徐々に軍団は大きくなっていきます。しかし、ライバルの軍団(デッキ)も大きなオーラを発しており油断がなりません。

ついに全ての名誉は尽きました。各プレイヤー達は、獲得した名誉と軍団を王に披露し、誰に神殺しの使命が下るか、王の判断を待つのです。結果は ........

フレーバーテキスト
各カードには、カードの効果と全く関係ありませんが、雰囲気を盛り上げるための「フレーバーテキスト」が斜体で記載されています。そんなこだわりもカードゲームの良いところ、恰好良いところです。iTunes App storeで、450円、決して高くはないと思います、お勧めです。私は、追加パック [ Return of the FALLEN 堕落しものの逆襲 ] ( 250円)を購入しようか、迷っているところ。きっと、購入してますな。

2011年12月10日土曜日

星印評価とか、なくても良いのに

世の中は評価する機会で溢れています。ラーメンを食べてはランクをつけ、記事を見て「いいね」とクリックし、本読んでは星マークをつけ、Amazonで買ったら星をつけます。

一部の権威者による評価ではなく、普通の人が評価した結果こそが素晴らしいという考え方は「集合知」と呼ばれマーケティングでも注目されています。いや、勘違いされるといけないので先に話しておきますが、嫌いじゃないのです。むしろ好きな方だと言っても良いでしょう。

ただ二つの点で、このような仕組みは惜しいなと思うわけで、その一つは、悪意の匿名コメンテータの存在。辛口のコメントは良いのですが、頭の悪いあんちゃんみたいな下品なコメントはやめて欲しいな。読むのが辛いんですよ。もう一つは評価点の付け方。星5つ満点が、わりと多い気がしますが、あれは微妙。意外と納得しにくいのです。もっと意味の読み取りやすいランク付けが普及すると良いなあ。

評価といえば、思い出すのは、今は無き雑誌「スイング・ジャーナル」のSJおじさん(写真)。昨年に休刊となったスイング・ジャーナルは、古いJAZZファンにとってはバイブルのような雑誌だったのではないでしょうか。毎月発売される、ほとんど全てのJAZZアルバムを評者の方々がコメント付で評価していました。5段階評価ですが、真ん中と思われる「平凡」が☆2つです。私にとって、これは新鮮でした。学生時代、何枚もLPを変えない私にとって今月何を買うべきかは、重要な問題です。有名なプレイヤーの作品は、JAZZ喫茶で聴くことは出来ますし、またFMで特集が組まれることがありますので、なんとかなります。当時、JAZZは若く元気であり、常に新しい動きがありました。私が買うべきLPは、まだメジャーではないが、将来大化けするプレイヤーや作品、いわゆる先物買いです。友人に自慢したり、一人で悦にはいったり、まあ今で言うオタクだったのでしょう。試聴とかは出来ませんから、頼りになるのはスイング・ジャーナルの批評です。評者の性格を判断し、その人がどのように点をつけたのか、コメントしたのかが重要なのです。スイングやビバップ好きの人が☆1つ(貧弱)とかをつけ、コメントに「なぜ海外で評価が高いのか判らん」とか書かれていたら、これが狙い目。あとは、ジャケットをみて恰好良ければ、間違いなく買いましたね。ジャケットのセンスは、絶対作品の質に比例していると思いますよ。

平均点評価とか、たくさんの評価とかが良いとは限らない分野もあると思います。趣味趣向のものや食べ物は、必ずしも行列が出来なくても良いのでは。ロングテールの世界がもっと、もっと楽しくなるような「評価システム」が開発されると面白い。Facebookの「いいね!」を超える評価システムよ、待ってます。いや、待ってないで作れよ (自分)