2011年9月18日日曜日

国立西洋美術館 常設展

酔っぱらって上野のサウナに泊まり、久しぶりに国立西洋美術館にいってきました。9月も半ばなのに、さわやかさは全くなく、のぼせるような暑さ。いつもだったら、前庭のロダンの作品を眺めるのですが、地獄の門の陰で休んだだけで、早速入館。人も少ない常設展が私のいつものコース。
最近の美術館は写真撮影を許してくれるところが多く、とても嬉しい。ガツガツせずに気に入った作品だけ、さっと撮ってみる。

戦いの中、聖母の加護を願うギリシャの乙女たち (シェフェール)
みな、とても綺麗。戦場となった村から逃れ洞窟に隠れる娘達。元からあったのだろうか、持ち込んだのだろうか、聖母のイコンに祈る。

ラ・シエスタ、スペインの思い出 (ドレ)
異国の衣装と少し冷たい目の人々が旅を感じさせる。随分と大型の作品。ドレが好きになった。

セーヌ河の朝 (モネ)
配られていた作品一覧になぜか載っていなかった。モネだけで一部屋。さすが、日本人が好きな画家。私も好き。




貧しき漁夫 (シャバンヌ)
どこかで見た気がするのだが、思い出せない。宗教画と同じで実写のようでいて、実はメッセージ性の高い作品であるように思える。解説では聖書にある場面ではないそうだが。

石化した森 (エルンスト)
松方コレクションが元になっている常設展なので、やはり抽象画はない。これは後から買い足したものらしい。個人的には抽象画の方が背景にしばられずにいろいろ想像することができて面白い。

石を負うカリアティード (ロダン)
神殿を作るための石だろうか。抱える石の重さに耐え、体が変形しそうになりながらも、どこか涼しげな顔がちょっと不思議な印象。

記録として、気になった作品リストを作成してみました。

  • オーギュスト・ロダン 石を負うカリアティード 1881-82
  • オーギュスト・ロダン バルザック(最終習作) 1897
  • ニ連祭壇画:荊冠のキリスト/悲しみの聖母 15世紀後半
    • 宗教絵画には興味が薄いのですが、キリストの青白い顔と透明な涙が生生しかったので。
  • マールテン・ド・フォス 最後の晩餐 16世紀後半
    • 遅れてはいってきているのが、ユダだろうか。
  • エル・グレコ 十字架のキリスト
  • アリ・シェフェール 戦いの中、聖母の加護を願うギリシャの乙女たち 1826
  • ジャン=パティスト・カミーユ・コロー ナポリの浜の思い出 1870-72
  • ギュスターブ・ドレ ラ・シエスタ、スペインの思い出 1868
  • ギュスターブ・クールベ 馬小屋 1873
    • らしくないけど、クールベらしい。
  • クロード・モネ セーヌ河の朝
  • クロード・モネ チャーリング・クロス橋、ロンドン 1902
    • モネはモネです。
  • ダンテ・ガブリエル・ロセッティ 愛の杯 1867
    • 美人だけど、無表情。杯の蓋を心臓に添えるのが愛情の杯の交わし方らしいが。
  • ピエール・ビュヴィ・ド・シャヴァンヌ 貧しき漁夫
  • フィンセント・ファン・ゴッホ ばら 1889
  • ポール・ゴーガン 海辺に立つブルターニュの少女たち 1889
    • アフリカの娘さんなのでしょうか。
  • ヴィルヘルム・ハンマースホイ ピアノを弾く妻イーダのいる室内 1910
    • 奥さんの背中ばかり描いている人らしい。
  • 藤田嗣治 座る女 1929
    • レオナルド藤田の作風はやはり、オリジナルあふれています。
  • シャイム・スーティン 狂女 1920
  • マックス・エルンスト 石化した森 1927
  • ジョアン・ミロ 絵画 1953